love letter~章吾~
真っ暗な夜。
外で男と女がやることなんか、ひとつしかねぇだろ?
「……別に聞きたかねぇし」
しかも相手は尾関。
けれど、俺の親友の彼女。
聞いたって俺は嬉しくも楽しくもない。
不愉快になるだけだ。尾関のクセに……って。
「おまえは、成美ちゃんとどうだったんだ?」
「……別に」
どうもこうもねぇし。
あのバカが頭の中について離れなくて、俺はキス止まりだ。
あいつは俺に呪いでもかけてんのか?