love letter~章吾~
エピローグ
「ねぇねぇ、章吾くん」
「………」
ウザイ……ウザイ……。
つぅか、章吾くんなんて勝手に呼ぶんじゃねぇ。
「これなんてどう? かわいいよねっっ」
「……は?」
大はしゃぎしながら尾関が見せたのは、小さな赤いハートがついている指輪。
「――バカじゃね? おまえ、そんなんでよく、小学校の先生やってられるな」
「えぇー? だって章吾くんからの初めてのプレゼントなんだもん」
やっぱり、コイツはバカだ。
俺はなんで、こんなバカ女を好きになってしまったんだろう。