love letter~章吾~

それぐらい、俺は尾関のことなんか思っちゃいない。

嫌いという言葉も、すっかり通り越していて。

この世から抹消してしまいたいほどの存在なんだ。



「おかえりー、章吾」



席に戻ってきた俺を、聡は笑顔で迎える。

いや、笑顔というよりも、にやけ顔だ。



「………」



聡のにやけ顔が妙に癇に障って、たったいま尾関から奪還したノートで、聡の頭を思い切り殴る。



「ってー!なんだよ、おまえ」

「……くそっ。このノート、おまえにやる!トイレットペーパー代わりに使え」

「は?使えるわけねぇだろうが」



そう言いながらも、聡はノートを受け取る。

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