love letter~章吾~
なんのウラもなく、純粋に聡を好きで付き合っているんなら構わない。
――正直、大嫌いな女が、親友の彼女ってのは複雑だけど。
でも、なにかウラがあって聡を利用しているんなら、俺はマジで許さない。
女であろうと、容赦しねぇぞ……。
尾関の本心をあれやこれやと考えていたある日。
俺は聡から、とんでもない計画を知らされた。
「はぁ!?ダブルデート!?」
『あぁ、どうだ?』
電話口の聡は、面食らっている俺の様子を知ってか知らずか、呑気な口調で話を続ける。
『場所は、水族館。癒されるぞー。で、明日、行こうぜ』
「明日ぁ?つーか、えらい急じゃね?」
『善は急げって言うだろ?』