love letter~章吾~
ははは、と笑う聡に、俺は冷ややかに言葉を返す。
「尾関も来るのに、なにが『善は急げ』だよ」
『どうだ?』
尾関も来るのなら当然、俺の返事は決まっている。
――絶対に、死んでも行くかよ……。
だけど……。
尾関がどうして、聡と付き合っているのか。
大切な俺の親友を利用しているんじゃないのか。
そんなモヤモヤとした気持ちを、スッキリさせたいという気持ちがあった。
尾関に聞けば答えはすぐに出てくる。
正直なところ、言葉をかわすことを想像するだけで悪寒が走るけれど……。
「いいぞ。明日だな?」
『えっ?マジで?』
「なんだよ。誘っておいて、そのリアクションはねぇだろ?」