幸せをくれた君に
君との未来
社長に約束させられた水曜日はあっという間に訪れた。
理沙には何も言っていない。
いや、言えなかった。
けど、黒川物産の娘とやらとの話が終われば、俺は彼女にプロポーズをするつもりだった。
実は婚約指輪だけは、こっそりと用意している。
結婚ともなれば、彼女の実家への挨拶など忙しくなるのは目に見えている。
今のうちに用意できることはすませておきたかった。
理沙と出会う前に本気の恋愛は面倒だ、なんて格好つけて言っていた俺はどこにいったのだろう。
今や俺の方が彼女にはまっている。
手放したくなくて、すべてを独占したくて、すっかり余裕をなくしている。
過去の俺が今の俺を見たら、嘲笑うのだろうか。
ふと、そんなことを考え、俺は自嘲ぎみに笑った。
理沙には何も言っていない。
いや、言えなかった。
けど、黒川物産の娘とやらとの話が終われば、俺は彼女にプロポーズをするつもりだった。
実は婚約指輪だけは、こっそりと用意している。
結婚ともなれば、彼女の実家への挨拶など忙しくなるのは目に見えている。
今のうちに用意できることはすませておきたかった。
理沙と出会う前に本気の恋愛は面倒だ、なんて格好つけて言っていた俺はどこにいったのだろう。
今や俺の方が彼女にはまっている。
手放したくなくて、すべてを独占したくて、すっかり余裕をなくしている。
過去の俺が今の俺を見たら、嘲笑うのだろうか。
ふと、そんなことを考え、俺は自嘲ぎみに笑った。