jack of all trades ~珍奇なS悪魔の住処~【完】
ドレスの裾に気を付けながら、弁護士の元へと向かった。
「今日は、来ていただいてありがとうございます」
香さんが呼んだんだと思い、お礼の言葉を掛けた。
「いやいや、ご招待ありがとうございます。早速で申し訳ない。ぜひとも、あなたにお会いしたいという方がいらっしゃいましてな。今、外で待っておられる。少し時間をいただけるかな?」
誰だろうと首を傾げながらも、無視することはできないので、扉を開き、外に出た。
騒がしい店内、誰もが錆びれたベルの音に気付くはずもなかった。
香さんさえも・・・・・・。
扉が閉まる音が聞こえたと同時に、瞳に映ったのは・・・・・・なんと黒いスーツを着た男性だった。
(誰? 会社にもこんな人いなかったし・・・・・・)
「し・・・・・・失礼ですが、わたしが以前勤めていた会社の方でしょうか?」
その男性はモデル体型で、髪色はセピアカラー、ショートの髪型はアシンメトリーだった。
恐る恐る顔の細部に目をやると、わたしは息が止まりそうになった。
(綺麗・・・・・・)
年齢は、香さんと同じくらいだろうと予測できた。
だが、髭もなく、まるで、宝塚の男役のようだった。
(本当に男性?)
そう疑ってしまうほどの美しさだった。
しかも、伝奇の龍をイメージさせるような、力強い切れ長の目をしていた。
わたしは、言葉を失い、ただただ魅入るしかなかった。
「今日は、来ていただいてありがとうございます」
香さんが呼んだんだと思い、お礼の言葉を掛けた。
「いやいや、ご招待ありがとうございます。早速で申し訳ない。ぜひとも、あなたにお会いしたいという方がいらっしゃいましてな。今、外で待っておられる。少し時間をいただけるかな?」
誰だろうと首を傾げながらも、無視することはできないので、扉を開き、外に出た。
騒がしい店内、誰もが錆びれたベルの音に気付くはずもなかった。
香さんさえも・・・・・・。
扉が閉まる音が聞こえたと同時に、瞳に映ったのは・・・・・・なんと黒いスーツを着た男性だった。
(誰? 会社にもこんな人いなかったし・・・・・・)
「し・・・・・・失礼ですが、わたしが以前勤めていた会社の方でしょうか?」
その男性はモデル体型で、髪色はセピアカラー、ショートの髪型はアシンメトリーだった。
恐る恐る顔の細部に目をやると、わたしは息が止まりそうになった。
(綺麗・・・・・・)
年齢は、香さんと同じくらいだろうと予測できた。
だが、髭もなく、まるで、宝塚の男役のようだった。
(本当に男性?)
そう疑ってしまうほどの美しさだった。
しかも、伝奇の龍をイメージさせるような、力強い切れ長の目をしていた。
わたしは、言葉を失い、ただただ魅入るしかなかった。