jack of all trades ~珍奇なS悪魔の住処~【完】
再び微笑んだかと思うと、瞬間的に、わたしをお姫様抱っこしてしまった。
「!?」
紫の薔薇をイメージさせるような、甘すぎないアダルトな香りがした。
「わたしの名前は、千砂兎(チサト)。海外で何でも屋を経営してる。ぜひとも、あなたとお話したい。あぁ、その間、絶望に浸った香の姿が、ありありと浮かんでくる。なんて良い気分!」
とんでもないことを聞いてしまったわたしは、悪いが、香さんの心配どころではなかった。
「海外の何でも屋って・・・・・・。もしかして、イベラル・クルスティーヌ!?」
「そう、大正解! 香は、オーナーがわたしだとは知らずに、商品に惚れこんでいるようだ。最高に面白い!」
更に、急接近した状態で、分かったことがある。
(彼女は・・・・・・ハーフだ!)
さっきまで、めでたい場所にいたのに、今となっては、驚きか、呆れか、諦めか、好奇心か、何が何だか分からない感情の渦へとスリップしてしまったようだ。
人のことは言えないが、とにかく、理解できたことは、彼女が相当変わり者だということ・・・・・・。
わたしと香さんとは、また違ったオーラを放っていた。
千砂兎さんは、わたしを抱えたまま、黒い車へと向かっていった。
(ベッ・・・・・・ベンツッ!)
しかも、そのベンツの両サイドには、金色の龍が描かれていた。
度肝を抜かれたが、彼女は大金持ちだから、納得がいった。
無理やりに助手席に座らされ、シートベルトを締められた。
(これは誘拐!? わたしはどうなるの~!?)
「!?」
紫の薔薇をイメージさせるような、甘すぎないアダルトな香りがした。
「わたしの名前は、千砂兎(チサト)。海外で何でも屋を経営してる。ぜひとも、あなたとお話したい。あぁ、その間、絶望に浸った香の姿が、ありありと浮かんでくる。なんて良い気分!」
とんでもないことを聞いてしまったわたしは、悪いが、香さんの心配どころではなかった。
「海外の何でも屋って・・・・・・。もしかして、イベラル・クルスティーヌ!?」
「そう、大正解! 香は、オーナーがわたしだとは知らずに、商品に惚れこんでいるようだ。最高に面白い!」
更に、急接近した状態で、分かったことがある。
(彼女は・・・・・・ハーフだ!)
さっきまで、めでたい場所にいたのに、今となっては、驚きか、呆れか、諦めか、好奇心か、何が何だか分からない感情の渦へとスリップしてしまったようだ。
人のことは言えないが、とにかく、理解できたことは、彼女が相当変わり者だということ・・・・・・。
わたしと香さんとは、また違ったオーラを放っていた。
千砂兎さんは、わたしを抱えたまま、黒い車へと向かっていった。
(ベッ・・・・・・ベンツッ!)
しかも、そのベンツの両サイドには、金色の龍が描かれていた。
度肝を抜かれたが、彼女は大金持ちだから、納得がいった。
無理やりに助手席に座らされ、シートベルトを締められた。
(これは誘拐!? わたしはどうなるの~!?)