jack of all trades ~珍奇なS悪魔の住処~【完】
肩を揺さぶられて、目が覚めた。
車に乗ってから、1時間ほどが経過していた。
「無理やり、起こしてごめん。目的地に着いた」
窓ガラスから外を見ると、そこには和風の豪邸が建ちそびえていた。
昔、歴史の教科書に出てきた豪華絢爛な城のようだった。
瓦の屋根には、金色の鯱鉾、見事な和風庭園には池や枯山水があり、松の木や椿などが植えられていた。
車を降りたあと、庭を案内されながら、千砂兎さんに問うた。
「千砂兎さんって、ハーフですよね?」
ジャパニーズの雰囲気を奥深く味わっているときに、こんな質問を投げかけるのも滑稽であるが、気になりすぎて待ち切れなかったのだ。
もし、周囲に人がいたら、わたしが外国の観光客をもてなしているかのように見えるだろう。
「そうですよ」
聞こえてきたのは、千砂兎さんの凛々しく透き通った声ではなく、しゃがれた男性の声だった。
(!?・・・・・・って、人いるし!)
なんと、庭からひょっこり出てきたのは、香さんの元を訪れていた警察官だった。
千砂兎さんが言う、あのスパイ的な・・・・・・。
「紹介する。彼は、警察官かつ執事の池墨。あと、あの弁護士かつ執事は、山名。2人はこの別荘に住んでいる。ちなみにここは、わたしの別荘。両親は海外にいる」
ということは、千砂兎さんは、バイリンガルのお嬢様なんだろうか?
わたしが質問する前に、直々に答えが返ってきた。
車に乗ってから、1時間ほどが経過していた。
「無理やり、起こしてごめん。目的地に着いた」
窓ガラスから外を見ると、そこには和風の豪邸が建ちそびえていた。
昔、歴史の教科書に出てきた豪華絢爛な城のようだった。
瓦の屋根には、金色の鯱鉾、見事な和風庭園には池や枯山水があり、松の木や椿などが植えられていた。
車を降りたあと、庭を案内されながら、千砂兎さんに問うた。
「千砂兎さんって、ハーフですよね?」
ジャパニーズの雰囲気を奥深く味わっているときに、こんな質問を投げかけるのも滑稽であるが、気になりすぎて待ち切れなかったのだ。
もし、周囲に人がいたら、わたしが外国の観光客をもてなしているかのように見えるだろう。
「そうですよ」
聞こえてきたのは、千砂兎さんの凛々しく透き通った声ではなく、しゃがれた男性の声だった。
(!?・・・・・・って、人いるし!)
なんと、庭からひょっこり出てきたのは、香さんの元を訪れていた警察官だった。
千砂兎さんが言う、あのスパイ的な・・・・・・。
「紹介する。彼は、警察官かつ執事の池墨。あと、あの弁護士かつ執事は、山名。2人はこの別荘に住んでいる。ちなみにここは、わたしの別荘。両親は海外にいる」
ということは、千砂兎さんは、バイリンガルのお嬢様なんだろうか?
わたしが質問する前に、直々に答えが返ってきた。