jack of all trades ~珍奇なS悪魔の住処~【完】
数日後、わたしは無事宿題を終え、香さんに提出した。
「ありがとう、蕾。ちょっと僕、今から没頭するから、2階に行っててくれる?」
寂しいから嫌だと言いたかったが、待ち遠しい授与式のために、グッとこらえることにした。
わたしが帰るまでに4時間ほどあるが、それまでに完成するのだろうか?
(夕食とは別に、夜食も作っておいてあげよう)
メニューを考えながら、2階へと上がっていった。
料理を作って、自分の分を食べ終えると、半端なく眠くなってきた。
(少しの間だけおやすみ・・・・・・香さん・・・・・・)
どのくらい時間が経ったのだろう、香さんの声で目が覚めた。
(あぁ・・・・・・このパターン多いな・・・・・・)
そう思いながら、渋々、体を起こした。
香さんが、わたしの肩を両手で掴んで揺らし始めた。
「どっ、どうしたの!? わたし、ちゃんと起きてるよ~!」
香さんの腕を掴んで慌てて止めに入った。
「完成したんだよ! それよりさ、蕾の歌詞が素晴らしすぎて、感動したんだよー!」
(へっ?)
香さんは自分から揺さぶるのを止めたが、整った高い鼻に開いた穴が膨らむほど、興奮しているようだった。
「そ・・・・・・そうなの? ありがとう・・・・・・。ねっ、それより早く見せて!」
香さんはオルゴールをテーブルの上に置き、蓋をそっと開けた。
聴き込んだメロディーが流れ始めた。
箱の中には、それぞれの歌詞が彫られていた。
「ありがとう、蕾。ちょっと僕、今から没頭するから、2階に行っててくれる?」
寂しいから嫌だと言いたかったが、待ち遠しい授与式のために、グッとこらえることにした。
わたしが帰るまでに4時間ほどあるが、それまでに完成するのだろうか?
(夕食とは別に、夜食も作っておいてあげよう)
メニューを考えながら、2階へと上がっていった。
料理を作って、自分の分を食べ終えると、半端なく眠くなってきた。
(少しの間だけおやすみ・・・・・・香さん・・・・・・)
どのくらい時間が経ったのだろう、香さんの声で目が覚めた。
(あぁ・・・・・・このパターン多いな・・・・・・)
そう思いながら、渋々、体を起こした。
香さんが、わたしの肩を両手で掴んで揺らし始めた。
「どっ、どうしたの!? わたし、ちゃんと起きてるよ~!」
香さんの腕を掴んで慌てて止めに入った。
「完成したんだよ! それよりさ、蕾の歌詞が素晴らしすぎて、感動したんだよー!」
(へっ?)
香さんは自分から揺さぶるのを止めたが、整った高い鼻に開いた穴が膨らむほど、興奮しているようだった。
「そ・・・・・・そうなの? ありがとう・・・・・・。ねっ、それより早く見せて!」
香さんはオルゴールをテーブルの上に置き、蓋をそっと開けた。
聴き込んだメロディーが流れ始めた。
箱の中には、それぞれの歌詞が彫られていた。