jack of all trades ~珍奇なS悪魔の住処~【完】
香さんの愛情をたっぷり注がれている雑貨たちは、どれもキラキラと輝いていた。
そして、何かを問いかけてくるかのように、わたしを見てきた。
(香さんのように、わたしも皆が大好きよ・・・・・・)
1つ1つの雑貨に触れているうちに、時間は流れていった。
1時間半ほど経ったときだった。
ドアのベルが音を立てた。
(お客さん!?)
「いらっしゃいませ・・・・・・」
語尾が小さくなってしまったのにも理由があった。
入口に立っていたのは、カメラマンらしき男性だったのだ。
もしかしたら、年代物のカメラを探しにきたのかもしれない。
そう思ったわたしは、はきはきした口調で男性に迫ってみた。
「カメラをお探しですか? 店主は留守なのですが、よろしかったら、わたしが説明致します」
すると、男性は微笑んだ。
その瞬間、理由が定かではないが、背筋に悪寒が走った。
「いや、探し物ではないよ。僕は見た通りカメラマンで、今月の雑誌にこの街の写真を載せようと思って参りました。1店舗ずつ、回っているのですよ。ちょうど今日が初日なんですが、この店しか開いていなくてね。1店舗も撮影できないと、上司に叱れられてしまうので、内心焦っていたところです。よかった、あなたがいてくれて。看板娘としてあなたを撮影させてください。この店の宣伝に繋がりますよ。街の代表の方に許可を得ていますので、問題ありません」
そして、何かを問いかけてくるかのように、わたしを見てきた。
(香さんのように、わたしも皆が大好きよ・・・・・・)
1つ1つの雑貨に触れているうちに、時間は流れていった。
1時間半ほど経ったときだった。
ドアのベルが音を立てた。
(お客さん!?)
「いらっしゃいませ・・・・・・」
語尾が小さくなってしまったのにも理由があった。
入口に立っていたのは、カメラマンらしき男性だったのだ。
もしかしたら、年代物のカメラを探しにきたのかもしれない。
そう思ったわたしは、はきはきした口調で男性に迫ってみた。
「カメラをお探しですか? 店主は留守なのですが、よろしかったら、わたしが説明致します」
すると、男性は微笑んだ。
その瞬間、理由が定かではないが、背筋に悪寒が走った。
「いや、探し物ではないよ。僕は見た通りカメラマンで、今月の雑誌にこの街の写真を載せようと思って参りました。1店舗ずつ、回っているのですよ。ちょうど今日が初日なんですが、この店しか開いていなくてね。1店舗も撮影できないと、上司に叱れられてしまうので、内心焦っていたところです。よかった、あなたがいてくれて。看板娘としてあなたを撮影させてください。この店の宣伝に繋がりますよ。街の代表の方に許可を得ていますので、問題ありません」