年下だからってなめないで!
「なんで馬鹿なの」
え?
松永君の落ち着いた声に、ぱっと顔を上げる。
「それだけ大切にしていた人なんでしょ?別に普通のことじゃない?」
淡々とアイスティーを飲みながら言った松永君の言葉に、言いようの無い感情がこみ上げてきた。
なんでこの子はこうも自分の気持ちに安心感を与えてくれるんだろう。
多分、あたしだけでこの問題を解決は出来なかった。
仕事も私情を挟んだりして上手くいかなかったかもしれない。
そう考えると、本当に自分にとってこの子は神様なんじゃないかと思えてきた。
「ま、単に俺の意見だけどね」
決して優しくしすぎず、それでいて欲しい言葉をくれるそんな存在が今のあたしには必要だったんだ。
「ありがとう。なんか、また救われたよ」
ヘラっと笑ってみせると、松永君は照れたように視線を外した。