プリーズ・イート・ミー
「お前、オレのこと好きだろ?」

「だから、なんでそうなるんですか! どこまで自信家なんですか!」

「夢」


ピシッといわれて、わたしの体は固まる。


「オレの夢、勝手に見てんじゃねーよ。てか、出演料よこせ」


不敵な笑みを浮かべる桐谷さん。
一方わたしの焦りは最高潮に。


「き、聞いてたんですか? 昼間の会話!」

「聞こえてきたんだよ。なんだって? オレに食われる夢、見たって?」


あああああ……。
本日何度目かのピンチ。

一番めんどくさい人に弱みを握られてしまった感じ。

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