雛菊~新撰組とcrazygirl~
ぼぅっ…
誰…??
束帯姿の綺麗な男の人が現れた。
「貴方は………誰?」
その男の人が口を開いた。
「凉や……私は源頼朝だよ。」
え?うそ!?あの頼朝様が目の前に…!?
「頼……朝…様……?」
「そうだよ、私は頼朝だ。」
優しげな微笑みを浮かべて話す頼朝様。
その金色掛かった瞳はとても美しい何かを写し出している…。
「凉…君は行くとしたらどの時代に行きたい?」
「?何でそんなこと…?」
「まぁまぁ。で、どこの時代に?」
そんなの…決まってる…。
「頼朝様の生きてた時代!」
すると、頼朝様は細く形の良い眉尻を少しさげ、
「それ以外で」
と言った。
それだったら…幕末かな?
「幕末かな?」
そう言うと、私の身体が光はじめた。
「君を幕末に送るよ。そして、帰ってきたくなれば私を呼んで。
君は自由に時を越えることが出来るから…」
そう言うと、私はいきなり急降下しはじめた。