雛菊~新撰組とcrazygirl~


政子様は毎日、悲しみに明け暮れました。



涙を流しながら頼朝様を思い出していたのです。




しかし、ある日政子様は思い出したのです。



頼朝様が日本を頼むと言っていたことを。




政子様は、政治を動かしました。



兵に声を掛け、日本を守り抜きました。




そして、政子様は病気に掛かりました。



「頼朝様…私も今からそちらに行きます…。」




そう呟くと身体がすっと軽くなり、姿形も大好きな頼朝様と出会った頃の様に若返りました。




「政子…」



1日足りとも忘れたことのない愛しいあの人の声に政子様は振り向きました。



「頼朝様…」



頼朝様も政子様と出会った頃の形に戻っていました。



2つの影が重なりあう用にして天に昇って行きました。



次の日、政子様はとても美しい微笑みを浮かべて冷たくなっていました。






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