永遠の君へ ~禁断の愛の果てに~
「藤乃、いい匂いじゃん。俺と2人の晩御飯だな。」
真っ白なシャツをお洒落に着こなした光が、席に座る。
高い天井には、豪華なシャンデリア。
モスグリーンの重い椅子を引く。
大きすぎるテーブル。
そのおかげで光と私の間には距離があった。
深い茶色のテーブルは大きな木目が美しい。
きっと何代も受け継がれてきたであろう歴史を感じるテーブル。
テーブルの真ん中には薄紫の一輪挿し。
さっき切ったばかりの白梅の小枝。
「うまい!!藤乃の料理、美味しいよ!これがお袋の味ってやつだな。」
光の『お袋』っていう響きに悲しさを感じる私は母親失格。
大きく切ったじゃがいもを頬張る笑顔があまりにも眩しい。
丁寧な箸使いと、伸びた背筋。