永遠の君へ ~禁断の愛の果てに~
「藤乃、ちょっといいかな?」
声だけ聞くと夫と聞き間違うほど似ている。
そっと開けた扉の向こうには、まだ白いシャツを着たままの光がいた。
「俺の話、聞いてくれる?眠れなくて…」
息子が母親の寝室に来ることなんて何でもないことのはずなのに、光が何気なく座ったベッドのきしむ音に心臓が大きな音を立てる。
ベッドの端に座った光は、その向かいのソファに腰掛ける私を見つめながら言う。
「俺、母さんだなんて思ったことないから。」
ずっと欲しかった言葉。
でも、もらってはいけない言葉だった。