永遠の君へ ~禁断の愛の果てに~
光に抱かれながら、自分の愚かさや醜さを感じた。
と、同時にどうしようもなく光を求める自分に気付き、恐ろしくなった。
光の指が触れた時の、あの燃え上がるような気持ち。
光の汗を感じた時の、ときめきと愛おしさ。
最後
最後・・・
と自分に言い聞かせながら、最初で最後の過ちを
体中で記憶する。
夫を愛していないわけではない。
私を必要としてくれた人。
私を救ってくれた大きな愛を持った夫。
その夫を裏切った私の罪は、許されるものではない。
だけど…
もしもやり直せるのなら、償えるのなら・・・
やり直せるとしたら・・・と考えても、やはり私は光を求めてしまうのだった。
やり直せたとしても、私には光を拒むことなどできない。
しかし、私に、『光を選ぶ』という選択肢はない。
総理大臣の妻が、義理の息子と不倫・・・なんてスキャンダル、日本中が飛び付くはず。
この夜のことは、
私と
光と・・・
この月だけの秘密。