永遠の君へ ~禁断の愛の果てに~
帰国後あまり体調の良くない夫とは、まだ夜を共にしていなかった。
今の私は、夫の愛を受け止めることができなかった。
私は、夫が先に眠るとホッとしていた。
ストレスと過労で飲酒を止められていた為、夜はすぐに眠ることが多かった。
あの日から1ヶ月が経とうとしていた。
ある晩、あまりにも胃が痛むので台所で胃薬を探した。
物音に気付いた光が、台所で私に声をかけた。
「藤乃、どうして俺を見ない?」
胃が痛むせいで、私の体は自由が利かなくなっていた。
「どうした?藤乃・・・」
ふらふらと壁に寄りかかる私を支えた光が私を抱きしめた。
もうだめ・・・
めまいと吐き気が同時に襲ってきて、洗面所へ駆け込んだ。
まるで…
ドラマのように、
私は鏡の中の自分を見つめた。
これは・・・
まさか。