永遠の君へ ~禁断の愛の果てに~
妊娠検査薬を買いに行くことも出来ず、お手伝いさんに知られないよう、ただ静かに毎日を過ごした。
事実を知っているのは光だけだった。
「藤乃・・・俺、全部捨ててもいい。俺はまだ高校生で、頼りないけど…藤乃を愛する気持ちだけは、父さんにも負けない。俺の子供なんだろ・・・」
長い廊下の向こうには、お手伝いさんがいた。
光の声を遮るように、私は首を激しく振り、目をそらす。
認めるわけにはいかない。
「光・・・ あなたの子ではない。お父さんが旅立つ前にお父さんと子供を作ろうと話していたの。その時の子供よ。だから、もう私のことは忘れてください。」
勘の鋭い光は全く信じてはいないような表情をしていた。