永遠の君へ ~禁断の愛の果てに~
私の様子がおかしいことに気付いた夫が、ついに聞いた。
「藤乃、もしかして子供ができたんじゃないか?」
かなり痩せてしまった夫が私の肩に触れた。
しばらく仕事も休み、家で療養していた夫は、私が頷くと嬉しそうに微笑んだ。
「そうか・・・そうか。よくやった。この歳でお前との子供を授かることができて、私は幸せ者だ。」
何も疑わず、夫は私のお腹を撫でた。
頬に伝う涙を服の袖で拭い取り、笑顔を作る。
「この子が生まれるまでに元気になってくださいね、あなた…」
夫の背中に、ごめんなさいと心の中で呟いた。