永遠の君へ ~禁断の愛の果てに~
第七章
季節はいつの間にか秋になっていた。
暑かった夏、私が穏やかに過ごせたのは光がいなかったから。
夫の薦めで、光は夏休みの間、イギリスに留学することになった。
「俺の子が生まれる頃には戻るから・・・」
光は、そう言い残し、遠い国へと行ってしまった。
家の中に光がいない生活は、私にとって寂し過ぎるものだった。
と、同時に…
光のいない毎日は、驚くほど平和で、穏やかだ。
刺激もないが、心がモヤモヤすることも、眠れないこともなくなった。
私は夫の子供であると自分に言い聞かせながら、そう信じ込もうとしながら、毎日を過ごしていた。