永遠の君へ ~禁断の愛の果てに~
毎朝、同じ時間に会う少年がいた。
歳の頃は、幼稚園くらいであろうか。
何も言葉は交わさないけれど、毎日顔を合わすと、ニコっと微笑み合った。
笑顔がとても愛らしい子供だった。
私はいつからか、その男の子に泉輝を重ねていたのかも知れない。
会えば、一緒に教会の周りを散歩するようになった。
彼はこの教会の前に捨てられていた。
深い霧の中で、彼は大きな声で泣いていた。
「お家はどこ?」
私が聞くと、彼は嬉しそうに走り出した。
これが運命の出会いであることにまだ気付いてはいなかった。