俺が媚薬を隠し通す

やはり、媚薬…

「 先生… 」

「 あ?」

「 私を好きになってよ… ね?」

「 お前ねぇ 立場ってもんがあるだろ?簡単に口にすんな 」

まったく、葉山はなぜそんなに俺がいいんだ?

もし、葉山が媚薬を持ってたらとっくに飲まされてるな。

「 葉山、合コンでもしろ 」

葉山には媚薬は使えない、もう媚薬なしでも近寄ってくるからだ。

だが、もし、今の葉山に使ったとしたらどうなるんだ?
俺を求める葉山に使ったら…

少し興味が沸いてきた。

「 葉山、俺の何がいいんだ?」

「 え… 実はイケメンだったりするからかなぁ?」

な、そんだけかよっ!具体的にないのかよっ

「 私… 私なら、先生を幸せに出来る!断言できるわっ 」

葉山… また大胆だな。だが、その言葉は嬉しいかもな。

俺の隠し持つ香水は古代ギリシャの女神アナティスを由来とする香水だ。
俺には成分はわからないが、この媚薬を使って効果を見るなら、葉山は不合格だ。だが、葉山の目は俺にたいして少なくとも本気に見えるが、所詮、女子高生の戯言にすぎない。

「 先生、ねぇ聞いてる?」

「 ああ、聞いて… って何で乗っかってんだ!」

いつの間にか葉山が椅子に座る俺の膝に座っていた。

「 降りろ、ほれ!」

俺は葉山の肩をトンっと押してみるが、返ってしがみつかれてしまった。

しまった… 落とすのは逆効果か……
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