Christmas List
ケーキを食べ終わり後片付け。
「志織」
「はい」
「ワイン残ってるの持って来て。置いとくと酸化して不味くなる」
「はい」
ワインとグラスとおつまみにチーズを渡して
そりゃケーキは要らないわよね。
「あっ」
「ん?」
「雪…随分積もりましたよ」
恭介さんが傍に来て
「ホントだな」
「綺麗ですね。久しぶりにホワイトクリスマスですね」
「ん」
窓を開け
「わぁ~さむ」
言い終わらない内に閉められてしまった。
「風邪ひくだろ。ば~か」
また馬鹿って言われた。
何かホントに馬鹿になった気分。
「膨れてないで、こっちから見てろ」
「は~い」
全然ロマンチックじゃないんだから
「ん?何か文句でも」
「な、ないです」
「……」
「さっ、座ってワイン飲みましょう」
恭介さんの手を引っ張ってソファーに
「お前も飲むか?」
「少しだけ」
グラスを取って来て注いでもらい
「志織」
「はい」
「これクリスマスプレゼントだ」
「えっ?」
大きな紙袋を渡された。
いつの間に
「志織」
あっ!
「あ、ありがとうございます」
受け取って
「ちょっと待ってて下さいね」
部屋に恭介さんのプレゼントを取りに。