Christmas List

「あ、これ、これ…どうですか?」

「ん?」

私が指し示したのは、グラスファイバーの小さなツリー

まだ子供がいないからモミの木のツリーでなくていいし。

これならインテリアとしても可愛い。

「ん、いいんじゃねえか」

「はい。じゃあこれに決めますね」

やっと買えた。

「恭介さん、付き合って下さってありがとうございました」

「ん。志織」

「はい」

「コーヒー飲みたい」

「フフフ…はい」

同じ階にあるカフェに入り

恭介さんはコーヒー私はカフェショコラ

う~ん…ちょっと疲れたから甘いのが美味しい。

「後、見たい物とかあるか?」

「後は…あ、恭介さんの下着を買わないと」

「ん?なかったか」

「いえ、新年にはやはり新しいのを着ないと」

「へっ?」

「だから新年にはですね、新しい物を身に付けるんですよ。服とかは無理だから下着と靴下」

「初めて聞いた」

へっ?そうなの?

それって…もしかしたら家だけ?

「じゃあ お前の下着も買わないとな」

「えっ?」

「お前も新しいのを身に付けるんだろ」

「は、はい。でも私のは新しいのはありますから」

「遠慮すんな買ってやるから」

「い、いえ、いいですって」

「志織」

「は、はい」

「俺が買いたいんだ」

「……」

ニヤニヤしてる。

私…もしかして墓穴を掘ったのかしら。




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