迷惑なイケメンに好かれました。
会いたくなんて、なかった。
「持田、いないねー」
辺りを見渡しながら歩くけど持田らしき人は見つからない。
背が高くて赤い髪とか、目立ちたいぜ俺!みたいな持田を見落とすはずはないから、ほんとにこの辺にいないようだ。
「あ、トイレの方、探してないね」
ほんとだ。トイレだろうって話を済ませてたのに、何やってるんだ私たちは。
顔を見合わせて、バカだねーなんて笑い合ったのも束の間。
「ねーね、二人で来たの?」
私たちから笑みが消えた。