雪の足跡《Berry's cafe版》

 八木橋は重ねた私の手を握り、肩を抱き寄せた。


「ユキ、無理すんなよ……」


 ぎゅうっと力を入れて抱きしめられた。遠距離恋愛、またしばらく会えなくなる。八木橋の背中に手を回し、私も目一杯抱きしめた。


 そして、八木橋の携帯が壊れたのはものの数ヶ月後のことだった。







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