理系彼女と文系彼氏(旧)
「その色、染めてたんですね」

道理で綺麗な蜂蜜色だったのか。

「実は染めてました……」

がっくりと肩を落としている。

そんなに落ち込まなくても。

「でも、地毛もいいと思いますよ」

ダークブラウンの落ち着いた色合い。

慣れ親しんだ蜂蜜色も華やかでいいと思うけどこれはこれで素敵だ。

「ありがとー」

少し立ち直ったのかへにゃ、と微笑む月見里君。

上がるように促してくる。
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