おかしな国のアリス
「え…?」
…消えたい?女王様が!?
「女王様、もう飽きちゃったんでしょ。」
「あ…飽きた?
飽きるほどここにいるわけじゃ…」
「そうなんです。」
私の言葉を遮って、白兎が言う。
「女王は、きっともう…何千と同じ物語を見てきているはずですからね。」
「どういうこと?」
「女王は、変わらないんです。」
「もう…ずーっとあの女王様のままなんだよ。」
もう、思考が追いつかない。
だって、そんなこと言ったら女王様は何歳なの?
「女王は、きっと僕らが死んでも彼女のままでしょう。」
「どうして?」
「それが…わかんないんだよねぇ…」
吸血鬼なのかも…って、三月うさぎの言葉に、白兎が、違うとは言い難いですねと笑った。
「…」
笑えないよ…。
「まぁ…早く森を抜けるにこしたことはありません。」
「そうだね!」
白兎の言葉に三月うさぎが同意する。
って…え?
「この三月うさぎさんもついてくよ!」
……
……ああ…物語が…
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