黒蝶
「これは俺が5歳の時だった」




和幸の家は専業主婦の母親と科学者の父親だった
だか、この父親が…

『和幸』

『なにパパ?』

『研究室においで』

『は〜い』

この時まで、普通の家庭と何も変わらなかった。
それは、今日で消えた。

父親は俺を手術台の上に載せたんだよ
そして、手足を縛った。

『パパ?なに……これ』

『大人しくしてなさい』

部分麻酔をしたんだ…
目の周りに…
最初は何をされているのか分からなかった。
麻酔をされ痛みを感じなかったから…

『よし、出来た。和幸どうだ?』

『パパ?……周りが赤いよ…』

『また、失敗か…』

『しっぱい?』

『和幸お前は俺のモルモットなんだ。だから、大人しくしてろ』
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