黒蝶

やっと動けると思って足を動かした時。
足がドアにぶつかってしまった

「…そこにいるのは誰だ?」

「…」

「盗み見していたなんて…随分と趣味が悪いんだね」

(くる……この声は………和幸)

「ふぅ〜ん。悪趣味なのは椿ちゃんだったんだ」

和幸は椿をキッチンの方に引っ張った。

「この目に怯えたのかい?」

「…」

「やっぱり、まぁいいさ。所詮みんなそうなんだから」

最初は怖いと思っていた椿
だが、和幸の目だとわかり…怖いから違うものに変化していた
それは…

「きれい………」

「はぁ?きれい?……………ふはははは‼︎笑わせてくれる」

「…」

「きれいだと………生意気なこと言ってんじゃねぇよ‼︎」

「っ…」

「何も知らねぇ〜でよ」

「ごめんなさい」

「萎えた。消えろ」
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