*瞬恋*
追い出すと、あたしはすぐ着替えた。
それで、今勉強してます。
だって、テスト近いし。
あ、もちろん? 琥珀なんか、いれるわけないけど。
さっきから、なんか言ってるけど。
「莉宇ー? まだー? 入っちゃうよー?」
そんなこと言ってるけど、無視。
入ってきたら、どーせうるさいし。
ガチャ
あーあ。入ってきちゃったー。
「もう着替え終わってるじゃーん!!嘘ついちゃダメでしょっ!!!!!」
…無視。
そもそもなんで、あたしの部屋にいるわけ?
家、ないわけ?
「莉宇、僕があげたネックレスまだつけてくれてるんだ?」
「…別に。」
琥珀からもらったものはもう全部、捨てたのに、このネックレスだけは捨てられなくて。
「あっ!! そーそー、お土産!! はい。」
そう言って、手渡されたのは琥珀色の宝石のピアス。
「ありがと…。」
「つけてあげよーか?」
「ん。」
そう言って、ピアスをつけてもらう。
いちよー穴はあいてるからね。
「はい、かわいー!!」
琥珀は、皆にそーゆーこと言うから中学の時も分かんなくて。
あたしは、そんなに感情を出さないから、ヤキモチ妬いてるのも分かんなかったと思うけどね。