*瞬恋*
明輝の言う通り、莉宇は男といて楽しそうに喋ってた。
莉宇が他の男と喋ってるのを見ると頭で分かってても心が、追い付かなくて。
考えるより先に言葉が出ていた。
「莉宇、好きだ!!!!!!!!」
気がつけば俺は大声で告白してしまった。まわりのことなんか目に入らずに。
「え?」
莉宇は唖然とした顔でこっちを向いた。
さっきと同様に何も考えず俺は走って莉宇のところまで行った。
「あ、えっと… ごめん!! いきなり、迷惑だったよな…」
「うん」
莉宇はキッパリそう言った。
そして後に付け加えた。
「でも…気持ち伝わった。あたし、陽輝に、ひどいこと言ったよね…ごめん。」
「俺が莉宇、傷つけたから…」
「ごめん、陽輝は友達にしか見れない。だからあたしの“大切な友達”でいてほしい。自分勝手でごめん。」
「…っはは!! だよ…な 」
「…本当は分かってたんだ。ふられることぐらい。でも、心が追い付かなかった。でも、俺はそれくらい莉宇が好きだから。」
俺はずっと想ってたことをやっと言えた。これで少しは成長したかな…
「莉宇、ちゃんとふってくれてありがとう。」
「ううん、あたしを好きになってくれてありがとう。」
そして2人で笑いあった。