*瞬恋*
あたしが、教室に戻ろうとしたとき、
パチパチパチ
乾いた拍手が校舎裏に鳴り響いて、
「 男前ー」
そんな声が聞こえた。
「は?」
なんか拍子抜けしちゃって思わず笑っちゃって。
「見てたの?」
「うん。強いんだね、君。」
「止める気は、なかったの?」
「ない。全く。」
何この人。
なんか、うざいんだけど。
「これ、いらないからあげる。」
もらったものは、カフェオレ。
あたしが大好きなメーカーのやつ!!!!
ちょっと得した気分!!
「じゃあ。」
で、そいつはどっかに行っちゃって…
名前も知らない人だったけど、不思議な人だったな。