はちみつれもん
天使はいつも天然!?
あれから一週間、俺は気がつけば
れもんちゃんのことを考えていた。
「どうしちゃったんだ俺…」
「んー?どうした?
おっもしかして、れもんちゃ…」
「うっせーっ!ちげーよ‼」
「またまた〜素直じゃないね〜」
なんて言いながら春夜と廊下を歩いていると
どんっ
「きゃっ」
誰かにぶつかった俺
「れもん、大丈夫?」
…ん?れもんって…
「あっ」
「あーーーっ!」
床に座っていたのは、れもんちゃんだった
「またまた、すみません…」
「大丈夫だよ
立てる?」
俺は笑顔でれもんちゃんに手をさしのべた
「ありがとうございます…」
彼女は俺の手を使って立ち上がり
「同じ高校だったんですね」
と言った。
「そうだね
俺、2年C組
れもんちゃんは?」
「私は、1年A組です」
「そうなんだ
あっ、俺まだ名前言ってなかったよな
俺、八野龍哉」
「八野先輩…」
「あっ、下の名前でいいからね」
「わかりました
慣れるまで八野先輩
これからも、よろしくお願いします」
「こちらこそ
じゃあまた」
「はい!またどこかで」
彼女は天使のような笑顔でそう言うと、
友達と一緒に歩いていった。
「よかったじゃん!
は・ち・の・せ・ん・ぱ・い❤」
「お前はいちいちうるせーから!
早く授業いくぞ!」
れもんちゃんに
また出会えてよかった。
話せたおかげでテンションが上がった俺は、その日一日、気分よく過ごせた。