月の絆~最初で最後の運命のあなた~


「馬鹿か? 初デートは、カフェのあとに家まで送って終わりだろ。マリアをその辺にいる安っぽい女と同じにするなよ。それに、俺は瑞季とは違う」


「つまり、彼女はあんたにとって本気ってことか?」


 聖呀は、狼呀におつりを渡しながらため息を吐いた。


 あきれたような、あきらめたような、そんなため息を。


 でも、あたしは少し見直した。


 男同士の会話では、意外と本音が見えるものだ。


 男なんて、女の前で何と言おうが、結局は最後にはホテルへ連れ込むことしか考えていないと思っていたから。


 またプラス点を獲得。





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