月の絆~最初で最後の運命のあなた~


 お調子者なのが瑞季だ。


 ショックな事があっても、悲しい事があっても、笑って女に声をかけて一日中といっていいほど楽しむ。


 そんな姿しか知らない。


 もちろん狼呀だって四六時中、行動を共にしている訳じゃないから、知らない姿だってあるだろう。


 でも、人狼特有の繋がりで、どんな感情も伝わってくる。


「この感情に……覚えはないな」


 狼呀は、ぽつりと呟いた。







 
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