月の絆~最初で最後の運命のあなた~




 全ての伴侶がパートナーに同じように好意と情熱を持つのに、マリアは不信感と冷静さを持っていた。


 伴侶のペアが一日も経たないうちにベットから出てこなくなるのに、彼女はキスに情熱的にこたえた次の日に何も覚えておらず逃げていった。


 それも、吸血鬼の腕の中へと。


 何もかもが違いすぎる。


「別に、そういうのは好きよ」


「えっ?」


 考えに気をとられて、あやうく聞き逃すところだった。



 
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