月の絆~最初で最後の運命のあなた~



 あまりにも迷いない触れかたに、びくりと震えた。


 恐怖じゃない。



 ゆっくりと、強すぎない力加減で揉まれる胸は、狼呀の手の中で形を変える。


 もう訳が分からなくて、彼の唇が離れていった事にも、遅れて気がついた。


「ああ……っ!」


 狼呀の唇が、胸の先端にたどり着き口に含まれた瞬間には、信じられないくらい甲高い声をあげていた。


 熱い舌で胸の先端を丸く舐め、片手でもう片方の膨らみを愛撫され、頭の奥が痺れてもう何も考えられない。


 はじめての感覚に、あたしの頭の中はぐちゃぐちゃになってしまった。


「もう……これ以上は、むりっ」


 そう言うと、狼呀の唇が戻ってきた。


「悪いが、その願いはもう聞けない」


 胸の間にキスしながら鳩尾、へその上と下りていく。


「待って!」


 情欲に輝く瞳で、一度だけあたしを見たけど、狼呀はジーンズに手をかけた。




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