月の絆~最初で最後の運命のあなた~


 片手をマリアの顔の横について、片手で腰を少し浮かせて結合を深くする。


 そのまま首筋に顔を埋めて、柔らかくて滑らかな肌を吸いながら、抽挿を速めて暴力的ともいえるくらい腰を叩きつけた。


 お互いの息が荒くなり、突くたびに上がる喘ぎ声に、狼呀は限界が近いことを感じた。


 マリアは声を我慢することなく啜り泣き、狼呀の背中に手を回すと、爪で肌を引っ掻いてくる。

 その瞬間、突き上げてきた快感に体を震わせて、マリアはひときわ甲高い喘ぎ声を上げて達した。


(俺の伴侶……俺の半身)


 離したくない。


 だが、伴侶の絆はかわらず繋がる場所を求めて漂っている。


 愛してると言った言葉は嘘じゃないと分かっていたが、そのことが酷く悲しかった。


 しかし、マリアの中が痙攣して、絞りとる動きをしたためもう何も考えられなくなった。


 狼呀は咆哮を上げながら、あつい熱を吐き出した。







 
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