月の絆~最初で最後の運命のあなた~
「会いたかった……」
数回のキスの後、狼呀は切なそうに呟いた。
「どうして……ここがわかったの?」
レンの手紙といい、狼呀といい、今日は嬉しい驚きがいっぱいだ。
「俺が招待したんだよ」
聞こえてきた声に、あたしたちは振り返った。
「マリア……君が俺たちといるだけじゃ、幸せじゃないのは感じていた」
「冬呀……あたし」
「無理しなくていい。俺の願いは、君が幸せであることだ。そのためなら、気に入らない男だろうが受け入れるさ」
あたしは、冬呀の目を見つめた。怒りや辛さの影はないかと探るけど、見つけたのは優しさだけだった。
「まあ、もちろん色々なルールを決めたがな」