クリスマスケーキは売れ残るか!?

いつから好きだった・・・
「好き」と伝えることはできなくて、

気が付けば25歳
クリスマスケーキなら崖っぷちだ。



「今年で売れないとマジで売れ残ったクリスマスケーキだな。」



冗談で言われても笑えない自分がいる。


失礼発言をしたのは、
お隣に住む幼馴染み、米沢晴也(よねざわ はるや)

通称ハル


私は、そのハルに片思い、松山奈々星(まつやま ななせ)



目の前でコーヒーを啜りながら、雑誌をめくるハル。
目的は彼女に送るクリスマスプレゼントを決めるため。



「なぁ、どんなのが良い?」

「・・・私に聞かないでよ、」

「俺が選ぶより、奈々が選んだ方が良いだろう?」

「・・・そうだね、」



男の自分が選ぶより、女の私が選んだ方が彼女受けするってこと?
昔から困った事や、落ち込むことがあると私の部屋に来る。

ハルの好きなタイプは美人な人。
今の彼女だって誰もが振り向く綺麗な人だ。
それに引き替え私は黒い髪を一つに束ねて、化粧もあまりしない
いわゆる地味子。



「う~ん、やっぱ定番かなぁ。」



ハルが見ているページは、有名な宝石店のアクセサリーが載っていた。



「あ、」

「うん?なに?」

「え、あ・・・な、んでもない、」



慌てて頭を振った。
目に止まった星の形をしたペンダント・・・

可愛い、あんなの欲しいなぁ。
けど、自分で買うには虚しすぎるし、お値段も結構な額だ、



「はぁ。」



ため息吐く私をハルが不思議そうに見ていた。






< 1 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop