クリスマスケーキは売れ残るか!?
☆
いつから好きだった・・・
「好き」と伝えることはできなくて、
気が付けば25歳
クリスマスケーキなら崖っぷちだ。
「今年で売れないとマジで売れ残ったクリスマスケーキだな。」
冗談で言われても笑えない自分がいる。
失礼発言をしたのは、
お隣に住む幼馴染み、米沢晴也(よねざわ はるや)
通称ハル
私は、そのハルに片思い、松山奈々星(まつやま ななせ)
目の前でコーヒーを啜りながら、雑誌をめくるハル。
目的は彼女に送るクリスマスプレゼントを決めるため。
「なぁ、どんなのが良い?」
「・・・私に聞かないでよ、」
「俺が選ぶより、奈々が選んだ方が良いだろう?」
「・・・そうだね、」
男の自分が選ぶより、女の私が選んだ方が彼女受けするってこと?
昔から困った事や、落ち込むことがあると私の部屋に来る。
ハルの好きなタイプは美人な人。
今の彼女だって誰もが振り向く綺麗な人だ。
それに引き替え私は黒い髪を一つに束ねて、化粧もあまりしない
いわゆる地味子。
「う~ん、やっぱ定番かなぁ。」
ハルが見ているページは、有名な宝石店のアクセサリーが載っていた。
「あ、」
「うん?なに?」
「え、あ・・・な、んでもない、」
慌てて頭を振った。
目に止まった星の形をしたペンダント・・・
可愛い、あんなの欲しいなぁ。
けど、自分で買うには虚しすぎるし、お値段も結構な額だ、
「はぁ。」
ため息吐く私をハルが不思議そうに見ていた。
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