『キミと一緒に』



─────


「・・・・・・本当にごめん!忘れてた!」

放課後。アサミちゃんは職員室からの呼びだしをすっかり忘れてたみたいで

「先に行ってて!あとで行くから」

「うん」

と、1人で部活を見に行くことになってしまった


部室は3階一番奥の校庭側の一室らしく、校舎が広い分、少し遠い


太陽の光がところどころ窓から入る廊下を1人で歩く


外から聞こえる運動部の掛け声

同じ3階にある音楽室から漏れる吹奏楽部の音楽

放課後の3階はなぜか居心地がいい気がする



「・・・・・・あっ」

一番奥の扉の前

『資料室』と書かれた札の下には『CaFe*Y』と書かれたプレートがぶらさがっていた


「・・・・・・何も聞こえない」

中の様子を知ろうと耳を近付けても、話し声すら聞こえない


部活、やってない───?
というか、誰もいない───?



急に胸がドキドキして、緊張でガチガチになりながらも私はドアをノックした───




< 10 / 18 >

この作品をシェア

pagetop