『キミと一緒に』
コンコン───
「・・・・・・」
中から誰も出てくる様子はなく、
「失礼しまーす」と私は興味本位でその扉を開けた
「・・・・・・っ」
教室よりは狭いけど、少人数の机といくつかの本棚が並んでいて
常に使われている場所ではなさそう
「・・・っ!」
扉を開けたとき、なんですぐに気付かなかったんだろう
机に突っ伏して静かに寝息を立てる、1人の男子生徒
顔は見えないけど、その柔らかい茶色の髪にはなんとなく見覚えがあった
「・・・もしかして・・・」
近付こうと一歩踏み出そうとした瞬間─
バァン───!
「きゃっ」
後ろで扉がものすごい勢いで開き、バッと振り返った