*.遠い恋.*
〔side佑衣〕

潤椰から手紙が来た日は、全然眠ることが出来なくて、寝不足のまま、出勤した。

「お、おはよ〜…。」

歌南に、力の無い声で挨拶をすると、「寝不足?ちゃんと睡眠は取らないと。最近仕事、忙しいんだしさぁ。」と優しく言ってくれた。

「うん…。次から気をつけるよ。」

あぁ、歌南はしっかり者だなぁ。
私が男だったら、絶対にとってるけど。

私は、さっきのテンションとは全く違うテンションで、昨日、あった事を歌南に話した。
歌南には、仲良くなった時に、潤椰の事は話しておいてた。
だから、歌南は、潤椰の事は、わかっている。

「──ということなの!!3年ぶりに、潤椰が帰ってくるの!!」

私がハイテンションで言うと、歌南は、ポカンとした顔で私を見た。

「ホントに?」

歌南の質問に私は納得させようと、力強く「ホントに!!」と返した。

「ホントに、潤椰さんから手紙来たの?」
「うん。本当だよ。」
「3年ぶりに?」
「3年ぶりに。」
「いつ来るの?」
「1週間後くらいにはって書かれてた。」


シーン.........。


少し、沈黙があった。


シーンとした空気の中、歌南がゆっくりと笑顔を見せてきて、

「良かったじゃん!!!!!」

と言ってくれた。

「やっと潤椰に会えるんだよ!!!楽しみで、うずうずしてるの!!!」

私が、今の自分の気持ちを歌南に伝え、二人でキャーキャーしていた。
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