*.遠い恋.*
「大塚さん、手伝いますよ」

声をかけてきたのは栗山君だった。

「大丈夫だよ。ありがとう」

私は栗山君にお礼を言って、残っている仕事を始めた。

「無理しないでください、体壊しますよ」

栗山君はそう言いながら私の仕事を取って始めた。

優しいな…栗山君は。

「ありがとう、栗山君」

「いえ…」

栗山君は少し顔を赤くしていた。

その時…。

カシャッ!
シャッターの音が聞こえた。

「ん?誰か、写真撮った?」

まっ…いっか。

私は仕事を再開した。
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