* 竜の眠る国 *
*6*
最後にみたのは、美しい銀の竜。
いつまでも醒めない夢の中で、私は彼を追いかけ続ける―――…
『お願い……そばにいて……』
彼は振り向きもせず、私に背を向けたまま。
『お願いだから………離れていかないで…!
私は……』
“私は”………?
『私は、あなたが――――』
言葉に出来ない想いに
閉じた瞳から、涙が一筋流れた………
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