* 竜の眠る国 *







 ―――つ、辛い!




 ドアを閉め大きく溜息を吐いた。


 その姿を見ていたカインは下品に大口を開け笑ってる。




「部屋で用意をするからママを呼んできて」



 睨み付けて言った私にさらに笑うと、


「分かった。部屋で待ってて」


 と言って、階段を下りた。



 私は、そのまま自分の部屋に向かう。







カタン……



「―――何? 今の音」




 古い屋敷のこの廊下の床は木で出来てて、歩く度にギシギシ鳴る。


 でも、そんな音じゃなくて……



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