* 竜の眠る国 *




「それって、どうゆう…?」



 ユリアンは相変わらず表情の読めない顔で、エルクはエルクでとても楽しい玩具を見つけたようにケタケタ笑っていて、私は彼らの考えも、言っている意味も、よく分からなかった。


 ただ、罪人の私が城を逃げ出したと勘違いして、彼がついて来たというのは何となく分かったけど……




「森の番人のあなたが人間の頼みを聞くなんて驚きでした」


 ユリアンがエルクに向かって話し始めた。


 彼のその真っ直ぐな目に、エルクも笑うのをやめた。




『……彼女は特別だからね』


「それは異界の者だから、という意味ですか?」


『うーん… それもあるけど……』



 二人の会話を黙って聞いていたら、何やら難しそうな顔になってきたエルク。



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